印西インターネット教会

NGC2608銀河の世界

かに座の方向にあるこの銀河は、9300万光年の距離にあるそうです。ですから、わたしたちが見ている銀河の光は現在のものではなく、9300万年前のものです。光の速度は秒速30万キロくらいですので、この銀河からの光は、一年で10兆キロほど進みます。この速度で考えると、銀河の光は10兆キロの9300万倍の距離から地球に到来していることになります。これはほとんど無限に近い距離です。しかし、宇宙の広さは地球を中心に考えて、150億光年とも言われています。ですから、これに比べると、9300万光年は100分の一にも満たない距離です。ただ、不思議なことに、宇宙の年齢は138億年と言われています。すると、不可解な現象が生じます。現在地球に届いている宇宙の果てからの光は、一番古いもので138億年前のものということになりますが、宇宙がそれより広いとすると、まだ地球まで届いていない光もあるはずです。であるとすると、ある日突然、出生通知のように、星の姿が現れるのでしょうか。もう一つの不可解な現象は、直線で進む光線に対して、それを遮る惑星や小天体は、9300万光年の距離の中に全く存在しないのでしょうか。天体がある限り、宇宙は完全な真空とは言えません。例えば地上では、ほこりや大気の分子があるために光が拡散されて、遠くのものはハッキリ見えません。宇宙においては、その巨大なスケールの中で同じような現象が起こることはないのでしょうか。単純に考えても、星や星雲が無数にあるという事は、宇宙の果てである150億光年の彼方から発せられた光は、その直線上で、様々な天体に遮られて地球までは届かないはずです。もしかしたら、150億光年というのは、光の届く限界であって、本当はその先にも宇宙は広がっているのかもしれません。NGC2608銀河の世界はその不思議の一つを現しているともいえるでしょう。これは、温暖多湿な日本では観測できないことですが、年間降水量20ミリ前後のイスラエルでは、夜空がきれいでした。アブラハムもそうでしたが、古代の人々は、星を見上げて啓示を受けています。有限な人間が、無限の世界からの語りかけを聞いたわけです。旧約聖書の詩編にこう書かれています。「天は神の栄光を物語り、大空は御手の業を示す。」(詩編19編1節)同じように、古代の東洋人は星に導かれて北に向かい、当時は凍結していたベーリング海峡を渡って、南北アメリカ大陸に移住したと伝えられています。その末裔が、現在のネイティブアメリカンや南米のインディオたちです。しかし、宇宙の巨大さに比べれば、これも小さな移動に過ぎません。

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