讃美歌の520番はわたしの好きな歌の一つです。メロディーもそうですが、「こころ安し、神によりて安し」というリフレインの部分が大好きです。これは英訳すると、It Is Well With My Soulとなります。外国では、これがこの歌の題になっているようです。この曲を作詞したホレイショ・スパフォードは、当時の有名な伝道者であったムーディーの友人であり、プレスビテリアン教会の長老をしていた弁護士でした。しかし、1871年のシカゴ大火で家財を失い、2年後の1873年には、休暇で彼の妻が四人の娘を連れて彼より先に英国に向かった際に、船が沈没して子供たちは全員亡くなってしまいました。事故の後で、スパフォードが生き残った妻に会いに行くために向かった船の中で、沈没現場を通り過ぎたときに、この歌詞が心に浮かんだそうです。心の平安を賛美した歌ですが、その裏には悲しい出来事があったのですね。その涙の彼方に、神への信仰が支えになっていることわかります。コロナ禍で苦しんでいる人や、愛する肉親を失った人にこの歌をおくります。It Is Well With My Soulと入力して、ぜひユーチューブで見てください。きっと大きな慰めがあると思います。最後になりますが、この曲を作曲したフィリップ・ブリスもムーディーの友人であり、熱心なクリスチャンでした。そして、奴隷制度反対論者でした。しかし、この曲を作曲した数年後に、38歳の若さで鉄道事故で亡くなっています。ユーチューブで歌っている青年たちの純粋な歌声も、ロシア語とウクライナ語で歌われていることに深い意味があると思いました。