テレビでコント・グループ東京０３を扱った番組をやっていました。最初はなにげなく見ていましたが、お笑いを提供するために彼らがたどってきた道のりをかいまみると、頭が下がる思いをしました。それというのも、自分が牧師として40年間説教してきた内容を反省させられたからです。もう過去の人ですが、島村鶴亀という牧師がいました。彼の説教は有名でした。それは、笑わせて泣かして、悔い改めに導くというものでした。東京０３のメンバー3人が、本当に苦労して笑いをとれるように自分たちの芸を磨いている姿を見ると、現代のキリスト教神学校の説教教育のレベルは低いものだと感じました。それは、誤解を招いてはいけませんが、神学のレベルが特に低いというわけではなく、様々な問題で苦しむ一般の人に、聖書が示す心の慰めと生きる勇気を届けることに失敗しているということです。若い世代の牧師のなかから、島村鶴亀牧師をこえるような説教者が出てくるように祈りたいと思います。この時代は、笑いだけではなく、本当の救いを必要としているからです。