肺魚も古代魚ですが、それを捕食するハシビロコウという巨大鳥の外観はまるでT・レックスそのものです。しかし、どう猛で俊敏なイメージを持つT・レックスに比べるとハシビロコウの動作は緩慢です。もしかすると、映画などに出てくる捕食恐竜T・レックスは、実際はハシビロコウのようにゆっくり行動していた可愛らしい恐竜だったのかもし知れません。それにしても、こうした古代生物の時代は数億年前ですから、そのころのことは化石で知るだけとも思いがちです。ところが、古代の人類の記憶が旧約聖書に記録されています。それは、レビヤタンと呼ばれる生物です。「お前はレビヤタンを鉤に欠けて引き上げ、その舌を縄で捕らえて、屈服させることができるか。(中略)誰がその顔の扉を開くことができようか。歯の周りには殺気がある。背中は盾の列、封印され火宅閉ざされている。」(ヨブ記40章25節以下)「その日、主は、厳しく、大きく、強い剣をもって、逃げる蛇レビヤタン、曲がりくねる蛇レビヤタンを罰し、また海にいる竜を殺される。」(イザヤ書27章1節以下)これらの記述を見ても、レビヤタンが甲殻に覆われた爬虫類、つまり恐竜だということがわかります。旧約聖書の時代は紀元前数千年までさかのぼりますが、その時代に恐竜が生きていたとは思えません。何かの言い伝えで、恐竜の記憶が伝承されていたと思われるのです。興味深いことです。上述のハシビロコウや肺魚は生きた化石と言われるくらいですから、その起源は数億年前までさかのぼるわけです。そうした生物がまだ生息しているのですから、レビヤタンと呼ばれた恐竜も1万年ぐらい前までは生き残っていたのかもしれません。そのことを示している聖書は単なる宗教書ではなく、天地の創造、地球の歴史と人類の歴史をたどりながら、救い(生命)とは何かを問いかけているのです。ですから、人間に対しては無敵のレビヤタンでさえ、命の起源である創造主なる神の前には無力なのです。そして、現代の人間世界のレビヤタンの姿はウクライナ戦争に顕著です。もしこれが、何かの間違いで世界戦争に拡大しても、自らの強さを誇る人類レビヤタンは命の法則の前に滅びる運命にあります。その結末は、黙示録に書かれています。「この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンと呼ばれるもの、全人類を惑わす者は、投げ落とされた。地上に投げ落とされたのである。」(黙示録12章9節以下)