アメリカのコロナ患者の死者数が、第二次世界大戦の戦死者数を越えると、バイデン氏が大統領就任演説で語りました。そこで統計を調べてみました。すると、確かにアメリカの第二次世界大戦時の死者数は40万人くらいで、コロナ患者の死者数はそれを越えて、まもなく50万人に達しようとしているわけです。ただ、統計を見てみて驚いたことがあったので、皆さんにお伝えしたいと思いました。アメリカの戦死者数40万人といっても、そのほとんどが軍人でした。民間人の死者数は1700人でした。一方、日本では軍人の戦死者数が200万人、民間人が50万人~100万人。当時、全人口数は日本と同規模だったドイツでは、軍人の死者数が4~500万人、民間人は150~350万人でした。これを見て、自分なりに納得できたことがあります。ベトナム戦争にしても、イラク戦争にしても、戦争行為に対するアメリカ人の反戦意識の低さは、これまでの民間人の戦死者数が、他国に比べて極度に低いことに起因しているのではないかと思ったのです。そのようにして、第一次世界大戦でも、第二次世界大戦でも国土を戦火で焼かれることなく、安寧のうちに平和を享受してきたアメリカですが、今回は、コロナという疫病の戦火を受けています。この天の下に、どの国も特別に安全なところはないという歴史的事実を、痛感させられました。人類は自らの罪によって自らの滅びを招き、神は家族や愛する者の嘆きと痛みを通してそれを耐え、いつの日か、人類が先ず何を第一にすべきかを悟る日を待っておられます。「しかし、主よ、あなたは我らの父。わたしたちは粘土、あなたは陶工、わたしたちは皆、あなたの御手の業。どうか主が、激しく怒られることなく、あなたの民であるわたしたちすべてに、目を留めてくださるように。」(イザヤ書64章7節以下)