ダルビッシュの語る、勉強しないでできる英語習得法
ユーチューブでメジャー選手のダルビッシュが自分の経験を語っています。すごく参考になるので、語学の習得を目指す人にはぜひ見て欲しいです。「英会話 ダルビッシュ」で検索できます。このビデオの中で、彼は、アメリカに行ってから英語をマスターした方法を語っています。しかし、彼は英会話学校などには行かなかったそうです。では、彼のとった方法とはなんだったのか。それは、第一に、日本語を捨てることです。メジャーに移籍したほとんどの日本人選手は、通訳に頼っています。ダルビッシュも最初はそうでした。しかし、手術のための入院という小さなことをキッカケに、彼は通訳をつけることをやめて、自分のカタコト英語で周囲の人たちとコミュニケーションを始めたのです。そうすると、彼らからも喜んでもらえたのが、さらにモーティベーションとなって、色々な表現を試していきました。ダルビッシュはビデオの中で、「子供が外国語を身につけるときには仮説を立てて試していく」というようなことを言っています。これは大切な発見だと思いました。間違ってもいいから、状況にあった表現を試してみるのです。仮説です。もしそれが通じたら、他の人ともその言い方を試してみるのです。わたしもこれは中国語学習で試したことがあります。中国を旅行するときに、例えば、「駅にはどうやって行きますか」(フオチャージャンザイナーリ)と聞いてみるのです。そうすると、答えが返ってきます。しばらく歩いてまた別の人に同じ質問をします。そうすると、先に聞いた人との共通表現が出てきます。今度は、その表現を仮説にして、別の相手に聞くのです。「チュイフオチャージャンイージーゾーハオマ」ダルビッシュも同じことを言っています。役に立つ表現だと思ったことをメモしておいて、別の人に使ってみるそうです。こうした作業をダルビッシュは、アウトプット(OUTPUT)だといいます。普通の日本人は、英語をインプット(INPUT)して聞くだけで、自分からそれを使って試そうとしません。だから、語学が自分のものにならないのです。アメリカに留学している学生でも、日本人同士で集まっているので、英語が上達しない人がかなり多いと彼は言います。やはり、日本語を捨てきれないのが問題です。日本の大学の教員会でも、外人教師との討論についていけない日本人教師がかなりいます。あと、ダルビッシュは発音の問題をあげています。いくら学校で英語を学んでも、発音がネイティブに近くなければ相手に通じないのです。ダルビッシュは一例として、アメリカ人のハミルトンという名前をあげます。このような発音では、わたしたちがどんなに努力しても相手に通じません。それを、ダルビッシュはヘモーテンと言ったら通じるというのです。確かにそうです。ハミルトンはHAMILTONと書きますが、HAは英語ではヘイとも読みます。MIはムと読み、L音は軽い息の流れだけで、TONはテンと読みます。これを合わせると、ヘイ・ムー・息・テンとなるのです。だから、ハミルトンより、ヘモーテンの方が原語に忠実な発音である訳です。ダルビッシュは、このように音で英語表現を捕え、それを仮説として用い、何度も使うことで通じる英語を習得していきました。彼は、ですから、勉強したのではなく、使える音声表現を用いて仮説をたて、それをアウトプットしていくことで英語を習得したのです。この方法は、どの語学に関しても有効な方法です。最後にですが、アウトプットで有名なのは、トロイ遺跡を発掘したシュリーマンの古代語学習法です。彼は雇ったメイドを自分の前にすわらせて、習ったばかりの古代語を語りかけて(OUTPUT)自分のものにしていったそうです。