米大リーグ、パイレーツの筒香嘉智外野手が、故郷の和歌山・橋本市に大型野球施設中
だいぶ前に、「フィールドオブドリーム」という映画がありました。主演は、ケビン・コスナーだったと思います。これは、一人の農夫の青年が天からの啓示を受け、トウモロコシ畑の中に公式野球場を建設し、そこで大リーガーを目指した亡き父に出会うというストーリーです。場面設定がアイオワ州の田舎であり、わたしが留学していたミネソタ州の隣だったので、なぜか親近感を覚えた映画でした。一言でいえば、アメリカンドリームの映画だったともいえるでしょう。しかし、今回、日本の筒香選手が、2億円の私費を投じて和歌山県に野球施設を建設していると聞いて驚きました。日本版のアメリカンドリームではないでしょうか。考えてみれば、芸能人やスポーツ選手、あるいは大企業の経営者の中には、億単位の収入の人は少なくありません。その人たちが、収入の一部を筒香選手のように社会還元したらどんなに素晴らしい事でしょうか。巨費を投じて宇宙飛行した日本の経営者はいましたが、あれは個人の夢の実現であり、社会には貢献していないと思います。考えてみれば、自分がアメリカに滞在していたころに、私費で建設された病院や福祉施設、教育機関などを数多く見ました。あれもアメリカンドリームの副産物であったわけです。単に広大な農業国にすぎなかったアメリカが、世界最大、世界最強の国家になったのは、裕福な人の富の社会還元があったからではないでしょうか、これは、良い意味での資本主義であり、その背後には次の世代を育成するという温かい思いが込められています。筒香選手の野球場はまさにそれです。わたしたちの人生も同じです。神様がわたしたちに命を与えて下さったのですから、その祝福を次の世代に伝えていく必要があります。聖書の中では、ダビデ王が、次の世代である息子のソロモンに神殿建設を託した話が有名です。建築の為の資材等はダビデ王が用意したのですが、彼は戦乱で血を流した罪に責任を感じ、自分は神殿建設にふさわしくないと感じたからでした。そこでダビデ王はソロモンに言いました、「勇気をもって雄々しく実行せよ。恐れてはならない。おじけてはならない。わたしの神、神なる主はあなたと共にいて、決してあなたを離れず、捨て置かず、主の神殿に奉仕する職務をことごとく果たさせてくださるからである。」(歴代誌上28章20節)