中国のテレビドラマ「走西口」で新しい言葉を学びました。ドラマの中の和尚さんは、小さい時に別れた自分の子供が親を探してやってきますが、出家した身の上なので、やすやすと親子の関係を認める訳にはいきません。そこで彼が口にした言葉は、「苦海無辺」でした。これをさらに中国語の辞書で調べたところ、この元来の表現は、「苦海無辺回頭是岸」であって、その意味は、「この世は際限なく苦しみで満ちているが、振り向けばそこに岸がある」という希望に満ちた言葉でした。聖書の中でも、サウロがパウロになる契機となったのも、盲目となる苦しみを経てからでした。おそらく、現在のコロナ禍も苦海の一つでしょうが、神の助けによって頭を回して反対側を見れば、そこには自分を受け入れてくれる確固とした陸地があるのです。