楽しくて能率的な語学学習
2020/06/28
今日から、マクッス(MAX)方法論序説に入ってていきたいと思います。マックスから衝撃を受けたのは学習の速さでした。当時、わたしは大学を休学して旅行などをしていたのですが、西洋史専攻でしたので原書講読用の教科書をマックスにみせました。「一時間予習しても2ページしか進まないんだよね」と彼に言ったと思います。彼は笑って答えました、「スイスでは外国語の教科書は1時間で40ページ進むよ。」それを聞いて、あぜんとしました。しかし、その後の説明で、何故、自分や他の学生が原書講読を嫌悪しているのかがわかりました。2時間かけて、外国人が書いた生の英語の複雑な構文と専門用語に悪戦苦闘していたのがバカのように思えたのです。実に、本当にバカでした。そして、たぶん、日本の英語教育もバカのレベルから抜け出ていないのでしょう。これを読んでいる皆さんが、コツコツとカタツムリのウォークで満足しているなら、皆さんもバカな浪費をしていると思えます。大切なのは、速く進むことです。速度が大切です。逆に、遅い速度で難しいことに取り組むと脳はすぐに眠ってしまいます。ちなみに、不眠症で苦しんでいる人もいらっしゃいますが、大量の薬を飲むより、六法全書を読んでみたらどうでしょうか。必ず眠くなるはずです。法学部出身の人は別ですよ(笑)。それはそうと、読み進む速度は無視できません。わたしの父方の祖先は、武田信玄に仕え、最後は仁科五郎(信玄の五男)の副将として高遠城で討ち死にした小山田という武士ですが、皆さんもご存知のように、武田信玄のモットーは「風林火山」です。「疾きこと風の如く」がマックス第一法則といえるでしょう。だって、1時間2ページの人に40ページを制覇しろと言うのですから。でも、これは今でも真実です。マックスのおかげで留学生になれて、アメリカで学んだ時も、各授業の課題は、300ページほどの専門書を1週間で読破してレポートを書いてくることでした。授業が一つならまだしも、そんな課題が5こほどありました。合計1500ページです。さすがに、英語を母国語としているアメリカ人の同級生たちにも厳しい課題だったようです。もし、わたしが、マックスの法則を知らなかったら、第一年目に退学勧告を受けていたことでしょう。マックスには感謝しています。ただ、真面目な方は疑問に思う事でしょう。速度、速度といっても、速いだけで内容が残らない「ザルで水をすくう」ようなものでしょうと、一瞥されるだけです。しかし、本当は、そのような真面目さが語学学習の障害になっているのです。特に、世界的に見ても真面目な日本人が語学がニガ手な原因はここにあると思います。そう言うわたしも、もともとは理数系が好きでしたので、1+1は2にならないと気が済まないほうでした。しかし語学は、1は5にも10にも変化する世界です。真面目な人間には不向きです。ですから、マックスの第二法則は、不真面目な人間になれという事です。教科書なんかも最初のページから最後のページまで1ページもとばさないで誠実に読むのではなく、好きなところをつまみ食いすれば良いのです。結論のほうから見ても良いのです。あるいは、本屋での立ち読みに便利ですが、目次の項目だけ見て、興味のある部分だけ読んだだけで読了したと考えてもいいのです。さすがに、アメリカでのレポートを書くためのものは全部読みましたけどね(笑)。しかし、まだ、疑問は残るでしょう。こんな簡単なことが、どうして、語学学習になるんだろう。そうです、わたしもそう思いました。しかし、実際にやってみたら、グングン語学力がついたのです。では、その秘密を明かしますね。これは一種の現象学の世界なのです。マックスの第三法則は、速く読みながら、そのなかに出て来る知っている単語だけで勝手に中身を想像しながら読み進むのです。これが実に楽しい。脳はこのようなトリップが大好きですね。たとえば、車の運転が疲れるという人がいます。わたしはアメリカに住んでいたこるは、1日に1000キロ運転しても疲れませんでした。それは真面目に細かい事象を凝視せず、全体の現象をおぼろげにとらえ、異常を感じた時だけ、一点に集中するからです。このほうほうでは、脳は楽しく元気に働いてくれます。1時間に2ページやっていたころは、まさに牢獄でした。動きがないのです。過去に、サブリミナル広告というのが社会問題になりました。あれは、テレビのコマーシャルなどで、目にも見えないような速さで画像を送るわけです。すると、速度が好きな脳が無意識のうちに反応し、暗示を受けるのです。ですから、マックスの第三法則は、良い意味での自己暗示法だともいえます。これは無害ですよ。わたしが保証します。だって、あれほど英語が嫌いだったわたしが、いまでは大学で英語をおしえているんですから。英語の嫌いなみなさんでも、このマックス第三方式で好きになるはずです。事実例もあります。だいぶ前に、印西市で個人的に英語を教えながら開拓伝道していたことがありました。そのとき、大学受験に何度か失敗しヤンキー化していた青年に、この法則や他の法則を用いて、英語の極意を教えました。勿論、英語で英語をおしえるのです。やがて、その彼は、イギリスの大学のなかでも名門のロンドン大学に入り、卒業後はノッチンガム大学の先生になっています。あるいは、主婦で筑波大学の大学院にすすみ、博士号を取得したあと、やはり大学の先生になった人もいるのです。さて、まだ、マックスの第三法則のコアというか、核心にはせまっていないのですが、今日はもう執筆する時間がなくなってきましたので、次回までお待ち下さい。今回は、1.速度、2.いい加減な態度、3.想像力、について学びました。これがあると脳にエンドルフィンという幸せホルモンが沸き出て来るのです。