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王将戦第五局で藤井聡太王将が勝利

今年の王将戦の第五局の終盤しか棋譜を見ていませんが、最後には、藤井聡太王将の5四桂馬で羽生善治九段の投了となりました。藤井聡太氏の桂馬の使い方にはいつも感心します。考えてみると、桂馬という駒には将棋の他の駒にはない特質があります。飛車や角などのような強力な駒でも、敵味方にかかわらずその影響力の延長線上に駒があると、そこで働きはストップしてしまいます。しかし、桂馬の場合には、ちょうど馬が障害物を乗り越えて進むように、途中の駒の影響を受けないわけです。この特性を、藤井聡太王将は十二分に活用していると思いました。聖書の中で、戦いにたけていたのはダビデでした。まだ羊飼いだったダビデが、重武装したペリシテ軍の巨人ゴリアテに対して、小さな石投げ器だけで勝利したのは有名な話です。その後ダビデは、多くの戦いに勝利していきました。「ダビデは次に、ツォバの王、レホブの子ハダドエゼルがユーフラテスに勢力を回復しようと行動を起こしたとき、彼を討ち、騎兵千七百、歩兵二万を捕虜とし、戦車の馬は百頭を残して、そのほかはすべて腱を切ってしまった。ダマスコのアラム人がツォバの王ハダドエゼルの援軍として参戦したが、ダビデはこのアラム軍二万二千をも討ち、ダマスコのアラム人に対して守備隊を置いた。こうしてアラム人もダビデに隷属し、貢を納めるものとなった。主はダビデに、行く先々で勝利を与えられた。」(サムエル記下8章3節以下)他の箇所を読んでも、ダビデは少数の精鋭部隊で奇襲をかけるときに、兵士たちの水の飲み方を観察して能力を判断したり、後方守備をしていた兵と前線で戦った兵に対して公平な報奨金を与えたりして戦意と協同意識を向上させ、軍の力を最大限に発揮しています。丁度、藤井聡太王将が桂馬だけではなく持ち駒全ての力を発揮させて勝利しているのと同じです。将棋の戦いにおいても、優れた指揮者のあり方を学ばされます。ウクライナとロシアの戦争においても、きっと指揮者の能力の差によって決着はつくことでしょう。

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