閑話休題

給食時間が短い日本の学校

ネット上に給食時間が「15分ほどしかなく、十分食べられない。もう少し時間があればお代わりができて食べ残しも減るのに」と訴えているという投稿がありました。たしかに、私が知っている中学生も、昼食時間は短いと言っていました。学校だけではなく、世界の各国と比べると日本全体の昼休みは短いようです。イタリアではシエスタ(昼寝)の習慣は少なくなってきたようですが、それでも昼休みは3時間くらいのようです。中国では場所によっては昼食の時間と昼寝の時間があるようです。日本の学校給食の場合には、レストランとは違って、自分たちで配膳や片付けをしますので、どうしても食事時間は15分前後になってしまうのでしょう。ただし、青少年の健全な育成とか時間内に食べきれないためのフードロスを考えると少なくとも20分くらいはほしいものです。わたしがアメリカに留学していた際には、寮生活でしたから、食堂で毎日三食は寮生と一緒に食べていましたが、彼らは食べるだけではなく四五人は座れるテーブルで楽しく会話しながらゆっくり食べていました。5年くらいそのような生活を続けて、日本に帰ってくると、日本人が黙って短時間に食事するのでカルチャーショックを感じたことがありました。わたしが教えていた日本の大学などでも、昼休み時間は1時間くらいですが、生徒が学食で食べている様子を見ると、にぎやかに話しながら食べていました。ただし、食事の後に始まる三時限目には、満腹になったせいか、居眠りする学生もたまには見受けられます。聖書を見ると、ペトロがヤファに旅した時、昼食時に彼は空腹のために夢見がちになったと書かれています。血糖値が下がってしまったのでしょうか。それはともかく、彼の夢はその後の異邦人伝道を決定的にするものでした。彼は夢の中で、「天が開き、大きな布のような入れ物が、四隅でつるされて、地上に下りてくるのを見た。その中には、あらゆる獣、地を這うもの、空の鳥が入っていた。」(使徒言行録10章11節)神はペトロに、これらのものを料理して食べなさいと命じました。しかし、その中にはユダヤ教で禁じられている清くない食べものがありましたので、ペトロは断りました。しかし、神は、「神が清めたものを、あなたは清くないと言ってはならない」と答え、こうしたことが三度続いたのです。そのことの後に、ペトロの助けを求めてカイサリアから異邦人であるローマ軍の隊長の召使が訪ねて来たのです。そのとき、「わたしがあの者たちをよこしたのだ」という神の声を聞き、ペトロは、夢の意味を理解したのでした。つまり、それが彼にとっての異邦人伝道の始まりだったのです。再び日本の給食に目を移しますと、昼食時間が少し長くなるだけで、単に食事するだけではなく、コミュニケーションも十分に取れて、心にも十分に栄養が供給されるのではないでしょうか。夢うつつになったら、神からのインスピレーションも与えられるかもしれません(笑)。

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