閑話休題

大谷翔平選手、日本国内にある約2万校の全小学校にジュニア用グラブ約6万個を寄付

ジュニア用グラブが一個1万円前後だとして計算すると、6万個の寄付には6億円相当の費用がかかります。高収入の有名スポーツ選手が社会のためにその富を付与することができるのは、資本主義社会の良い点でもあります。わたしがアメリカに留学していた時には、個人の寄付によってつくられた大学の建物や公共施設をたくさん見る機会がありました。社会によって富を得たものが、その社会に富を換言するのです。一方でマルクスが夢見た万民平等の共産主義社会は実現せず、エリート官僚や独裁者のために社会全体が搾取される結果となりました。働く者と働かない者を平等に扱うことが良いのか悪いのか、判断が難しいことです。なぜなら、働きたくてもさまざまな理由によって働けない場合があるからです。しかし、その一方で、大谷選手のようにその世界でトップを目指す選手に社会が多大な恩恵を与えることは悪いことではありません。しかし、その富を自分のためだけに用いるのは独裁者のようっでもあります。そうならないためにも、豊かな者が、貧しい者のために貢献できる社会を望みたいものです。今から2千年まえの初代教会のときにもそうした働きがありました。勿論、当時の地中海沿岸地方は貨幣経済が主体でしたので貧富の差があったのです。「信者の中には、一人も貧しい人がいなかった。土地や家を持っている人が皆、それを売っては代金を持ち寄り、使徒たちの足もとに置き、その金は必要に応じて、おのおのに分配されたからである。」(使徒言行録4章34節以下)これを読んでくだ去っている方々が貧困に苦しんでいる人を知っていたら、静岡県菊川市の自立支援施設「ウオーターバレー菊川」(電話0537-64-5505)をご紹介ください。あるいは、大谷選手のように寄付してくださっても結構です。初代教会のように、互いに助け合う社会を実現したいものですね。大谷選手の心のこもった働きに勇気をいただきました。

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