幽霊や祟りで苦しんでいる人への福音
この世には、確かに、人知を超えた悪い例の働きがあるでしょう。遊園地では、お化け屋敷というのがあります。英語ではホーンテッド・マンションと言います。そこには少し意味の違いがあります。お化けの場合には外からやってくるわけですが、ホーンテッドというのは、悪霊に憑依されていること、つまり身体の内部から取りつかれているわけですから逃げる方法がありません。もう、だいぶ前のことでしたが、都内のある都営高層団地に知人が住んでいて、そこを訪問したことがあります。驚いたことに、団地の外部通路には金網が張ってありました。その理由を知人に聞くと、飛び降り自殺でした。その場所が有名になると、全国から自殺志願者が集まってきて飛び降りるそうです。自殺者には、それぞれ悲しい理由があると思いますが、その理由とは別に、死の思いに憑依されているとも考えられます。これは憑依ですから、他者が止めても、またどこかからその思いが湧き上がってくることが考えられます。人間は死を恐れながらも、死にひきつけられていくわけです。そんなわけで、AIなどが発達した現代でも、昔ながらのお化けは暗躍しているわけです。こうした幽霊や祟りで苦しんでいる人には福音があります。それは、信仰による解決です。聖書にはこう書いてあります。「愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。愛することのない者は神を知りません。神は愛だからです。」(ヨハネ第一の手紙4;7以下)ここで、聖書が語っている「愛」とは、無条件の絶対愛のことです。それに反して、人間の愛は恋愛も含めて条件愛です。イエス・キリストの十字架によって示されたこの無条件愛を深く信じることによって、幽霊や祟りで苦しんでいる人は必ず救われます。なぜなら、「悪魔の働きを滅ぼすためにこそ、神の子が現れたのです」(ヨハネ第一の手紙3;8)と書かれているからです。神の無条件の愛を信じるということは、人生の最も過酷な状況の中に置かれても、なおかつ希望を感謝を忘れないことです。この思想に疑問を持つ人は、ナチの強制収容所から生還した心理学者っフランクルが書いた、「夜と霧」を読むことをお勧めいたします。悪魔の憑依のようなナチの虐待に苦しめられても、神の愛を忘れなかった人の体験が書かれています。神の無条件の絶対愛こそ、人生の様々な試練に苦しむものへの福音です。