閑話休題

政治家と精神の病の問題

アメリカの大統領候補者の討論会がもたれました。元大統領のドナルド・トランプ氏とカマラ・ハリス氏、この両者が様々な問題について激論をかわしました。わたしは、その全部をアメリカのニュース番組でみましたが、トランプ氏の挑発的な発言に対して、ハリス氏が冷静に対応している姿が印象的でした。ただ、トランプ氏の異常とも思える思考形態については、疑問が残りました。しかし、そうした不可解な問題に対する答えが見つかりました。政治家の精神の病です。アメリカのユーチューブで、精神科医のブレンディ・リー博士という人がトランプ氏の精神の危険な病について専門家の立場から詳しく解説していました。リー博士は「トランプと接触感染病」という本も出版しています。討論会の中で、トランプ氏はアボーションについて民主党は幼児殺しを支持していると言っていました。あるいは、外国からの不法移民は犬や猫などのペットを食べているとも言いました。そうした点に関して、精神科医から見ると、彼の心の中のイメージは、それがどんなに社会常識や事実から逸脱していても、事実として心に刻み込まれているそうです。以前の大統領選挙についても、自分は勝っていたのに、選挙が盗み取られたとトランプ氏が主張したのも。自分の中では敗北を認めることができず、他者を非難することで、自分の正当性を証明したいという精神の病の兆候だそうです。一方、ハリス氏は、刑事裁判の検事を務めてきた経験から、そうした精神の病を持つものへの適切な対応を熟知しており、討論会でもその知識が十分に活用されたと、リー博士は評価していました。精神の病の根底は、自分の根拠なき妄想と、自分の外部にある現実との区別がつかなくなってしまうことです。これは、トランプ氏だけに限りません。妄想と現実の混濁は、権力の掌握を目指す日本の政治家のなかにも顕著にみられます。兵庫県知事の問題も、小さなトランプ問題にすぎません。また、自民党の総裁選に立候補している人々も、専門家から見たら、精神の問題を抱えている人がいるのではないかと思われます。心が健全でない人が、権力の地位に立つと、ヒットラーのナチス政権のようなことになります。そして、その危険は、戦後80年になる現代でも再燃してきていると言えるでしょう。さらに言えば、そうした政治家を選んでいる民衆の心が病んできているのだろうと思います。聖書は、それについて警告しています。黙示録です。そこには、こう書いてあります。子羊が第四の封印を開くと「その馬に乗っている者には、地上から平和を奪い取って、殺し合いをさせる力が与えられた。」(ヨハネ黙示録6:4)世の中は、終末に向かっているのかもしれません。心が健全な人が社会のリーダーシップをとれるように祈りたいと思います。

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