閑話休題

和歌山のキャンプ場バギー転落事故

和歌山県の御坊市にあるキャンプ場でバギーを運転した人が崖から転落して死亡しました。舗装していない山野を走るバギーですから当然に危険をともなうと思うのですが、どうして死亡事故まで発生してしまったのでしょうか。ユーチューブでその施設を紹介する動画があったので見てみました。キャンプ場というと、広い空き地にテントを設営する場面を想像しますが、御坊のキャンプ場は、そうした広いフリーサイトのほかに起伏の多い山林にテント用の区画サイトをたくさん造成してありました。バギーコースの画像はなかったので判断できませんが、この斜面に造成されたテント用地を見て、この施設の安全管理が不十分なことがわかりました。なんと、山の斜面を削って造成されたテント用区画の地面には土砂のズレによる大きな亀裂が入っていたのです。その区画に入るための道路の反対側は数十メートルはある山の斜面です。大雨の後で土壌がゆるんだときに、ここでテントを張った人たちは突然の地面崩壊に遭遇することはないのでしょうか。画面でも簡単に目視できる危険性なのに、何故、運営会社はここを立ち入り禁止にしてはいないのでしょうか。同じことが山の中を走るバギーコースにも言えると思います。ですから、これは人為的な災害ですね。こうした営利重視、安全軽視の問題は昔からあります。聖書にはこう書いてあります。「彼らののどは開いた墓のようであり、彼らは舌で人を欺き、その唇にはマムシの毒がある。口は、呪いと苦味で満ち、足は血を流すのに速く、その道には破壊と悲惨がある。彼らは平和の道を知らない。彼らの目には神への畏れがない。」(ローマ信徒への手紙3:13以下)つまり、娯楽施設の開発も、あるいは政治も、金が神となってしまっていることが問題です。この残念な事故をとおして、利益優先の資本主義社会に暮らすわたしたちは、このことを自戒しなければならないと思いました。

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