現在のコロナ治療は対症療法にすぎない
コロナに感染して命を落とす人が増加しています。わたしたちにとって恐ろしいエピデミックとなっています。ただ、恐れてばかりで良いのでしょうか。何でコロナ感染が危険なのでしょうか。癌も危険ですし、脳梗塞なども危険です。しかし、コロナでの死亡の理由を本当に知っている人は少ないのです。勿論、コロナによって持病が悪化して死ぬ場合もあるでしょう。しかし、ここではそれを除外して、コロナを起因とした肺炎が死に至らしめることを考えてみましょう。そもそも、肺が体内の酸素確保に必要な器官であることは誰でも知っているでしょう。そして、肺の中には、まるでブドウの房のように多くの風船様の気泡が詰まっており、これが肺胞と呼ばれていることも知っているでしょう。ただ、これが、コロナ疾患とどのように関連しているかを知っている人は、医療関係者でない限り、知っている人は少ないでしょう。コロナウィルスによって、この肺胞が次々にしぼんで梅干しのようになってしまうことによって、身体が素不足になって生命の危機が起こるわけです。そこで、現代の治療法は、肺に酸素吸入で強制的に濃度の高い酸素を送って、体内の酸素濃度を保つこと、あるいはエクモと呼ばれる人工肺で血液に直接酸素を注入することなどです。誰でも、これしかないと思い込んでいるわけです。しかし、本当にそうでしょうか。イスラエル工科大学の研究者たちは、対症療法ではない、もっと根源的な治療法を開発しています。現在のように、弱ったエンジンンに高濃度のガソリンを注入するような、無力な方法を捨てて、エンジンそのものを修理して再生する方法があるのです。人体の場合には、肺の機能の再生です。コロナによって肺機能が鈍化するのは、コロナウィルスによって、肺胞を膨らませているサーファクタントという界面物質の分泌が止まるためです。サーファクタントがないと、肺胞は表面張力の影響で次々とつぶれていきます。だから、呼吸困難になるわけです。これと似た現象が、未熟児で生まれた赤ちゃんにも生じます。体内のサーファクタントは、妊娠37週目になってから分泌されるのですが、その前に生まれてしまうと、肺胞がまだ蕾のような状態であり、風船が膨らみ切っていないわけなのです。当然、呼吸は困難です。そこで、人工的に合成したサーファクタントを吸入させることによって肺胞活動を維持することができるのです。イスラエル工科大学では、この方法をさらに発展させ、液状のサーファクタントではなく、それを細かい泡状にして肺胞の壁面に吸着させ、肺という酸素交換のエンジンそのものを修理する方法を開発しました。対症療法に過ぎない、酸素吸入やエクモ治療を早く卒業して、肺の問題そのものを解決する方向に転換してほしいものです。わたしもイスラエルには住んでいたことがありますが、物事の本質を捉えていくユダヤ人の能力の高さには驚嘆します。その原点は聖書にあるのではないでしょうか。「あなたは、わたしの内臓を造り、母の胎内にわたしを組み立ててくださった。わたしはあなたに感謝をささげる。わたしは恐ろしい力によって驚くべきものに造り上げられている。」(詩編139編13節以下)いまから3千年まえに、ダビデは人体の不思議に驚嘆し、創造主をたたえています。創造主への信仰とは、迷信や忖度や対症療法ではなく、物事の核心へと掘り下げて、真理を発見する勇気の事だと思います。