閑話休題

大阪の雑居ビル火災とLOST

先月には息子たち夫婦が住んでいる大阪にいって、まだ7か月の孫に会ってきました。その時に泊ったホテルの近くの雑居ビルで放火による火災が起き、大勢の方々が死傷されました。大変に痛ましい事件です。放火されたクリニックは、雑居ビルの4階部分にありましたが、消火作業の映像をテレビで見ていて、5階部分の窓いっぱいに大きく書かれたLOSTの文字が気になりました。何であんな文字を張り付けてあったのかが疑問です。英語のLOSTの意味は、見失った、喪失、行方不明などを意味する不吉な単語です。遺失物保管所は、LOST AND FOUNDであり、失われたものが再発見される意味ですから、そこにはまだ救いがあります。しかし、LOSTは違います。キリスト教では、吉凶とか、因縁とかは教えませんが、それでも旧約聖書を見ますと、この世の視覚的な現象に意味が込められていることが分かります。一番わかりやすいのは、ノアの洪水の話です。洪水が終わり神の裁きが終わった時に、神は新しい契約のしるしとして空に虹を現しました。「わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。」(創世記9章13節)面白半分に、不運を呼び込むような名称を使用することは極力避けたいものです。敢えてそうすることは、神の前の不遜な人間の自信をあらわしているようにしか思えません。

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