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藤井聡太竜王の4三金打で勝敗は決まってしまった。

何事にも決定打というものがある。今回の王将戦の4 三金打もその一例だろう。自分は趣味で囲碁はするが、将棋に関してはまったく疎い。しかし、駒の動かし方くらいはわかる。以前から、藤井竜王の桂馬の使い方が卓越しているなという印象を持っていた。今回の4 三金打も、桂馬の囲いの中に王将が追い込まれ自滅していくパターンになっている。この4 三金打に昇り詰めていくための細かな手筋も、藤井竜王は読み切っている。自分で将棋用の高度なコンプーターも作成して手筋を研究しているだけはある。単なる天才ではなく、努力の天才でもある。こうした決定打は、聖書にも書かれている。イスラエルを救った士師のひとり、ギデオンの作戦である。彼は十万人以上のミディアン軍と戦わなければならなかった。見方は数万人にすぎなかった。神に祈ると、神から託宣があった。「民にこう呼びかけて聞かせよ。恐れおののいている者は皆帰り、ギレアドの山を去れ、と。」(士師記7章3節)残った兵は1万人だった。しかし、再び、神の託宣があり、最後に選りすぐられた精鋭兵はたった300人だった。彼らの働きがまさに、4 三金打と同じ戦場での決定打だった。ギデオンの精鋭軍は、大量の松明を使って夜間の奇襲攻撃をかけ、ミディアンの大軍は混乱し、暗闇の中で同士討ちをおこし、やがて敗走してしまった。これに似た例は日本にもある。源義経の鵯越(ひよどりごえ)の戦いである。精鋭部隊70騎をひきいて平家軍を背後から奇襲し敗走させた故事である。これも、4 三金打のように王将を窮地に追いやってしまった。藤井竜王は戦いの天才であるだけでなく、将棋という戦いの中にある、真理そのものを探究するという哲学的な命題の探求をライフワークとしているそうである。

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